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朝から炊事掃除を手早く済ませたのち、世田谷へ・・・連れていっていただきました。世田谷線なるローカル線に初乗車。なかなか風情ありますねえ。北西方面にはなかなか出向かないので新鮮です。
そうこうするうちに着いた先は世田谷文学館。お目当ては昨日偶然新聞で見つけた「宮脇俊三と鉄道紀行展」です。私は鉄っちゃんではありませんが、宮脇さんの本は鉄道文学という域を越えた作品ですし、なにより北杜夫ファンにとっては足を向けては寝られない御方ですからね。やはり生で見ておきたいと、無理言ってしまいました。
乗車券を模した「入場券」
手帳のメモ等は雑誌その他でも拝見したことがあるのですが、それにつけてもこの几帳面さはそうそう真似できるものではありません。資料整理だけでも大変でしょうね。冷静沈着なイメージの宮脇さんですが、阿川弘之さんの鉄道エッセイを自らの手で出版に漕ぎ付けた時には嬉しくて本を抱いて寝た、なんていうエピソードが披露されており、そんな情熱的な一面もあったのかとなんだか嬉しくなりました。
他に目を惹いたものとしては、再現された書斎でしょうか。これまで見てきた作家さんの中では割合こざっぱりしたものでしたが、モーツァルトの歌劇「ドン・ジョバンニ」のスコアがあったのには驚きました。マニアだ...。傍らには時刻表の棚があり、ずらりとバックナンバーが揃った様もこれまた圧巻でした。あの淡々とした筆致の文章は膨大な知識と感情から余分なものが徹底して排除されて生み出されていたものなんですね。
別室には電車模型コーナーがあり、かわいい電車が精巧な仕掛けで運行しておりました。お連れさんに指摘されて気付いたのですが、これって世田谷線の模型なんですね。今日ここに辿りつくまでのルートは実はかなりの遠回りコースだった(らしい)のですが、結果的にはまるで図ったかのようなドンピシャっぷり。ナイスです。
ミュージアムショップでお土産を物色していると、絵はがきが目に入りました。ああこれは「やこうれっしゃ」ではないですか。これと「だいちゃんとうみ」は私の心のバイブル旅行編なのですよ!嬉しさのあまり、同じ絵葉書を3枚も購入してしまいました。この絵は金沢駅に到着する前のシーンだなー。
その後、小雨がそぼ降る中を新宿へ向かい、遅めの洋食なぞを。もしかするとこの週末食べたものの中で一番美味しかったかも?というカニクリームコロッケならびにハヤシライスでありましたが、いかんせんビールがスーパードライ。うーっ。というわけで飛行機の時間が迫り来る中を歩き回った挙句、カレー屋にてカレーも食わずしてエビスを飲み直し。ああやっぱこれぞビールの味ですわいや。
機内で高校の同級生を見たような気がしなくもありませんでしたが、ともかくも無事帰宅。とても充実した週末紀行でした。お世話になった方々どうもありがとうございました。