会社帰りにピエール=ロラン・エマールのピアノリサイタルへ。
現代音楽を得意とするピアニストさんですが、今回のプログラムはモーツァルト、ドビュッシー等々なぜかメジャー路線です。
椅子に座るなり弾き始めたエマールさん。名前の通り?物腰柔らかそうな風貌なんですが、地に足ついているどころか、一つ一つの音にはまるで細かい毛根でも生えているかのよう。鍵盤を押し込むように音を出し、切る時はまるで草でも抜くかのような抵抗感が伝わってきます。これは一つの魅力なのでしょうけれど、音楽はその音処理が淡々と進み行く感じ。ベルガマスクってこんな曲だっけ?
休憩を挟んでのショパン(スケルツォ第2番)はさすがに派手な作りの曲ですから、観客さんも含めて盛り上がりましたが、ベートーヴェンはというと、「<エロイカ>の主題による15の変奏曲とフーガ」これまた私の苦手な変奏曲形式です。主題はよく伝わってきましたし、ある意味「正しい演奏」なのかもしれませんが、なんかこうグッと来ることが少ないんですよね。そういう流派なんでしょうけれど。
ただ、アンコールは素晴らしかった!これを聴けただけでも来た甲斐がありました。ブーレーズ作曲の現代音楽だったんですが、とにかく鮮烈きわまりなく、やっぱりこのピアニストさんを聴くならこっち(現代)系だなぁと確信した次第です。今度メシアンを聴いてみようかな。
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帰りの電車で手塚治虫文庫全集「鉄腕アトム(1)」を読み始め。
あの、面白いんですけど。
そして可愛いんですけどアトム。
哀愁に満ちた後ろ姿がたまらなくそそられます。私は悪役よりも正義の味方が好きな単純人間なもので。
手塚治虫ブーム来るかも。