そしてÄngelholmへ
朝食をとっていると突然周りが停電。なかなか復旧しなかったのですが、ホテルも客も騒ぐでもなく落ち着いたものです。とはいえあまり暗いところで食べているのものなんですし、明るい隣の部屋へと移動。食べながら辺りを見渡すと、この部屋は調度品がものすごく可愛い。それにしてもなんてクリスマスの好きな国なんでしょう。もうこれは一大イベントという域を通り越して、一つの文化であり、冬の心のよりどころなんでしょうね。しかしブレーカー騒ぎのせいか、私の好きな酢漬けイワシが補充されなかったのは残念でした。楽しみにしてたのに。
ガラスのオーナメントがキレイでした
かわいいっしょ?
椅子もほら・・・ボタン!
チェックアウトを済ませて駅へと向かい、お久しぶりの型の電車に乗り込みました。降車駅はÄngelholmですが、電車の行先はコペンハーゲン。そうか、前回スウェーデンに来た時、ベクショーからコペンハーゲンに向かったのもこの電車だったんだ。近くには寝台電車も止まっています。ああ、これにも乗ったなあ。あの時は夏真っ盛りでしたけど、やっぱり北欧は冬にも来ないとダメですね。
手前から2つ目のチューブっぽい電車です
車内では今日もあちこちで「おしゃべりなたまごやき」状態が続きます。ここにきて母曰く「もしかしてスウェーデン語って文章に単語が多かったり長かったりするんちゃうの?」と新説を打ち立てました。はー、どうなんでしょう。特別単語が多大っちゅうことはないでしょうけど、日本語のように省略はしにくいのかもしれませんねえ。
今回はX2000ではありませんでしたので、車内インターネットもなく、何度も停車を繰り返しながらお昼前にÄngelholm駅に到着。なんともかわいい駅です。南に降りてきたせいか少し暖かいような気もします。地図を確認して歩き出そうとすると、バスを待っていたらしきお兄さんが近づいて来られ「May I help you?」ここのホテルに行きたいんだけど...と地図を見せると「OKOK、この道で合ってる。まっすぐ行って、ここで右ね」
この人に限らず、スウェーデンには親切な人が多いです。そういや飛行機で隣に座ってたインド人さんも「スウェーデンはほんとに良い国だよ」と言っておられましたね。「情けは人のためならず」私も日本に帰ったらもう少し親切になりましょう。
橋を越えて川を渡ると町のCENTRUM地域ですが、格別大きなショッピングセンターがあるでもなく、小さめの店がゆるりと続くスウェーデン版商店街といった感じです。平日昼間になぜこんなに人がいるのやら。夏場は川や海を中心としたリゾート地でもあるようで、中心部にはツーリストインフォメーションもあるのですが、冬場は当然川は凍り、静かな住宅地。このデカいスーツケースは浮きまくりです。
ホテル発見。お向かいには我らの味方?「SYSTEM BOLAGET(酒専売店)」の看板が。おぉよしよし。レセプションは二階とありますが、表玄関にロックがかかっていて入ることができません。ホテルインターホンを押してみましたが、シーンと無反応。まだチェックインには早い時間だとはいえ、ここで留め置きされるのは困ったなーと思っていると、中から住人が。ひとまず中に入ることができました。エレベーターで二階に上がってみると、レセプション窓口にはシャッターが下りたまま。いっそ書置きして荷物を置いていこうかしらなんて思い始めたころ、近くのドアが開いて寝起きっぽい顔の女性が顔を出しました。「チェックインは14時からよ」「荷物だけ預かってもらえるかしら」「もちろん」てなやり取り後、お隣のダイニングルームに荷物を置いて再び外へ。ひとまずこの荷物さえなければなんとでもなります。
毎日朝食だけはしっかり食べてますから、空腹ではなかったのですが、やっぱ寒いですしねえ。店を探しながら町をぶらぶら。愛しのスーパーマーケットも発見。明朝にはコペンハーゲンに経ちますから、スウェーデンは今日がラスト、となるとお土産類はここで買わないとね。下見を兼ねて入ってみると、全般的にストックホルムのスーパーよりお値段お手頃です。こちらのスーパーは手ぶらだとレジを抜けづらいので、リンゴンベリージャムと「カッレくんのキャビア(チューブ入りのタラコ、けっこう便利)」を1本購入。
「ここはヘアサロンが多いね」「ピザ屋も多いよ」なんてな会話を交わしながら、ようやくカフェをみつけて腰をおろしました。良く分からないままBAKED POTATIとかいうものを注文。ベイクドポテトが付け合わせで付いてくるのかと思いきや、その逆で、大きなベイクドポテトの中に具が入っているというものでした。しかも、中の具を2種類頼んだつもりが間違って伝わり、イモが二つ...デカい(20cmぐらいあります)
母はビールを、私はシードルをお願いしたところ、カールスバーグは二種類あるようで、適当な方を指さすと、店員さんは「OK、Hofね?」・・・ん、今Hofって言いました!?慌てて「Hofダメ!EXPORTください!」ああ危ない。そして私のシードルはアルコール入りでした。アルコール抜きのシードルは普通にアップルサイダーでよかったのでしょうか。いやまあアルコール入りでも構わないのですが。
巨大イモと格闘してますと、早くも諦めモードの母は観察モードに入り、「ここはストックホルムに比べるとちょっと太った人が多いし、人種もいろいろやねー」と。都会と田舎の差といってしまえばそれまでですが、国境も近いですし、あとはやっぱり収入の差なんてのもあるのかもしれませんね。イモの方は相当頑張ってみたのですが、すべてを食べきることは出来ず、少し残して店を後にしました。
今日の試合のチラシ
何のお店かはよく分かりませんが、ドアに貼ってありました。そういや今回の旅行中唯一見かけたチラシですな。
おっもう14時だ。SYSTEM BOLAGETでビールを物色してみると、TUBORGがありますね。デンマークに近いからかな。あと、ワインの商品説明に一々可愛い絵がついているのも発見しました。近くに絵の一覧表があったので、数えてみるとその数15種類。お肉だけでも鴨、豚、牛、羊、トナカイと4種類あります。一覧表を店内で撮影すると怪しまれそうなので、絵のついたカタログをもらってきました。
EU加盟後は小売店でも酒の購入は可能ですから(ただしビールは低アルコールのものばかりでした)このシステムの有効性は今一つ分かりませんけど、この絵からすると、スウェーデンには密かになかなかの食文化と酒文化があるということなのでしょうか。スウェーデン料理の店はあまり見かけないんですけどね、寒いから外食が少ないのかなあ。
ホテルに戻ってチェックインを済ませ、部屋でのんびりとテレビを眺めていると、インテリア番組が流れ始めました。衣食住ではダントツで住への意識が高いとされるお国だけあって(デパートのインテリアコーナーも充実していますし、街の小さなお店でもセンスのいい商品が多いです)やることが半端ありません。テーマはお家のリフォームだったんですが、自力でそこまでやりますかということに驚くと同時に、女性スタッフの働きっぷりにも目が点。日本だったら絶対にその作業は男性だよなあということも女性がバリバリやってのけてます。こちらではどんな場所でも女性職員の割合が高いことは実感していましたけど、権利主張する以上、可能な限り同等の義務をこなすことが常識になってるんでしょうかね。現実問題、税率の高い国ですから共働きじゃなきゃキツいのかもしれませんが、たくさんの人が働き、たくさんの税を納めることは理想の一つのカタチではありますね。
ここに来るまで知らなかったんですけど、住宅産業にちぃと関わっている母にとってスウェーデンハウスというのはちょっとしたライバルで、そしてそのスウェーデンハウスのコンセプトとは「家は窓から」であるらしいんですね。三重窓が防寒断熱(防音)の役割を果たしており、そのためには必然的に壁も厚くなり、窓際に物を置くスペースが生まれるんですと。なので?こちらの窓を見ていると楽しいです。そうそう、煙突(=暖炉があるということ)も必須。家には文化が詰まっているのですね。
まだ夕方なのですが・・・眠い。どうも今回は時差ボケがきついのです。行きの飛行機はビジネスクラスも考え物ですな。機内では寝ない方がその後ラクな気がします・・・ひとねむり。
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