2008年7月30日

影響

・奥田英朗「空中ブランコ」文藝春秋(か)

映画「イン・ザ・プール」を見て以来、一度読んでみなきゃなーと思い、早〇年。やっとこさ読みましたよう。前半はけっこーきつかったかな。精神科領域の患者さんがお医者さんにかかって奇天烈な治療を受け・・・ってな作品ですから、読む方の気持ちが弱ってると、こういうのって変に取り込まれちゃうんですよね。

でも昼休み、後半に取り掛かった時にはだいぶ落ち着いた気持ちで読めました。ん、おもしろい。つか主人公である伊良部先生のキャラ、これは言うまでもなく作者奥田さんによるイメージの投影がなせる技ですが、これがやっぱり効いてるっつーか、それがすべて。映画ではこの役が松尾さんだったというのは今にして思えば良かったなあと。

好きな作風かと聞かれると、主張のされ方がちょっと肌に合わない感じはあるんですが、その辺は追々変わっていかれる作家さんのような気もしますね。

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