2007年5月 6日

You are Grand Champion!

2セットダウンからの3セット目、スコアは6ー9
Springsなおも3点ビハインドの場面で、次のサーブはムック選手。
しかし、ボールを持って向かう場所が違います。
先ほど第2セットでフローターを打っていたラインではなく
いつものコーナー・・・まさか。

状況ここにきて、ジャンプサーブ復活って!えええっ!?
今シーズンこのパターンで「戻す」という選択は初めてじゃないですか。
しかもこの場面でって・・・あの・・・カッコ良すぎです!

2セット目あたりからコート内で一人バタバタしているように見えたムック選手。
疲労他で思うようにいかない自分とチーム両方にイライラしているようでしたが
こうなれば自分で点を穫るってか!頼もしいぜ(おもしろいぜ)!

もんのすごい気迫と覚悟の表情でした。
絶対に外さない予感がありました。

ここで超本気の勝負に出たムック選手の強さに
そして、このサーブを打たせるSpringsというチームの強さにしびれました。
もう心の中で、ハンカチ握りしめ噛みしめ、ですよ。

対するJTは2セット連取、3点リードであったにもかかわらず
この選択を行ったSpringsに対して明らかに狼狽していました。
もしかすると過去数々のデジャブに襲われた、のかもしれません。
「サーブレシーブってのは気持ちが大切」と言っていたのは
くしくもSprings名リベロのお二人でしたが・・・

なんと、ムック選手サーブで3連続得点です。
チームもファンも狂喜乱舞。

今にして思えば、この時Springsメンバーには
初めて勝利の絵が見えたのではないでしょうか。
このポイントと、そして申し訳ないことですが、
第4セットでのJT小酒選手のサーブミスが
(このあとSpringsが組んだ円陣の迫力は凄まじかった)
試合の分かれ目となったように思います。

サーブチェンジが誰の意思だったのか分かりませんけれども
Go!を出した真鍋さんも凄い肚の据えようでした。
第3セットはどんなにリードされてもタイムアウトを1回も取りませんでしたから。

三天王は、ともすると闘争心が空走りして炎上しそうになるムック選手を
身振り手振りでなだめすかしながら―お互いにセッター潰しも作戦でしたし―
もうとにかく打つ止める、ミスに対する適度なフォローも素晴らしかったです。

ミユキ&リョウ選手の職人コンビは淡々と淡々と拾いまくり。
この試合でのミユキ選手のサーブレシーブ受数は実に56にも達し
もちろん両チームダントツトップ。あんなにヘロヘロになりながらも
成功率は80.4%ですよ・・・ありえねーわー。
そして、どんなスパイクがやってきても、そこにはリョウさんがいる・・・
相手が根負けする様を今シーズンどれだけ見てきたことか。
まさしく世界に誇れるリベロです。

そしてフォフィー!ブラボー!
内に秘めた志の高さと熱さはチーム一といっても過言ではないでしょう。
新人セッターをほんとにほんとによく助けてくれました。
レギュラーシーズンからずっと気になってはいたのですが
黒鷲デンソー戦後に見た、足首の物凄いテーピング。
靴を替えてまで臨んだ準決勝そして決勝。
あんなに守備の良い選手がワンタッチのボールを追うこともできず
それでもレフトからバックから決めまくってくれた。カッコ良かった。
そんなプロ中のプロが、Springsに愛情と敬意を持ってくれたことは
あらためてファンの誇りです。本当にありがとう。

いっちゃえサブメンバー。
マリキャプテン(#3)
大所帯をまとめるのは言い尽くせぬほど大変な仕事だったはず。
ピンチサーバーで5セット目にサービスエースって、どれだけ強運なんだか。
来季こそはレギュラーをつかめるよう、心から応援しています。

マサヨ選手(#1)
ワンポイントで入るたびに得点するということは
それだけ有効だったということですよね。見直させてくれてありがとう。

ワンジョ選手(#5)
迷えるエースは何処へ行くのか・・・分からぬままにシーズンが終わりました。
試合中の一生懸命さが早くプレーとなって現れますように。

マユミ選手(#12)
ストレートサーブの威力の凄さはもちろん、チームに対する思いを見るにつけ
セッターとして出場させてあげたいと強く思うようになりました。
そんな状況でムック選手をどれだけ支えてくれたことか・・・本当にありがとう。

ユウコ選手(#16)
今年最初の、そして最後の試合で(出場はなりませんでしたが)
ベンチ登録されたということの重みを...来年こそは見せてください。
期待してます。

*****

連戦に次ぐ連戦という劣悪なコンディションにおいては
どの選手も思い通りのプレーは出来なかったことでしょう。
しかし、最終的にこの土俵に上がることができたのは
シーズン最も過酷なスケジュールを戦った2チームであり
そこで勝利を収めた'06-'07Springsは、まさしく最強チームでした。

ありがとう、そしてお疲れさまでした。

Springs vs Marvelous
(3-2)
22-25
25-27
25-23
27-25
15-13

-win-

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