2006年4月30日

黒鷲企画 ―選手紹介②―

やはり、この人をおいて久光製薬スプリングスは語れません。
プレーも生き方もカッコ良いとしか言いようがなく
アスリートという枠を越えて、尊敬している人です

  ―セリンジャー氏が日本代表監督になっていたら
  ―先野さんが代表選手になっていたら
  ―日本のバレー界は違ったものになっていた(かもしれない)

♯4 先野久美子(センター)
・1975年9月23日生(30歳)
・身長180cm(指高233cm)
・血液型A型(Rh-)
・最高到達点315cm
・三田尻女子高→ダイエー→オレンジアタッカーズ

略略歴
94年:将来を嘱望されてのダイエー入り。
脅威のジャンプ力を以て1年目にして若鷲賞をかっさらうなど衝撃的なデビューを飾るが、
突然の膝故障により控え生活を余儀なくされる

99年:6年目にしてようやくレギュラースタメンの座を掴むや、
スパイク賞(アタック決定率53.38%=日本人最高記録)を獲得
01年:第8回Vリーグにて念願のチーム初優勝。MVPに輝く

受賞歴:MVP('01)ベスト6('99,'01,'04)スパイク賞('99,'04)
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おしもおされぬ久光製薬スプリングス大看板センターエース
野球で言うところの「得点圏打率」、勝負所での決定率は限りなく10割に近い、
Vリーグきってのクラッチプレイヤーでもあります

ふわっと浮くジャンプから一瞬の間をおいてデッドスポットへと突き刺さるボール

何度見ても飽きることがない、先野さんのターン打ちです。
その(黄金の)手首から繰り出されるボールの軌跡を追うことは、
生観戦での楽しみのひとつ、いや、これが目当てといっても過言ではありません。

膝故障を抱えながらプレーを続けていることでも知られ、ジャンプやレシーブ時の
独特のフォームは故障をカバーするために編み出されたそうですが、
スパイクは言うまでもなく、ブロックもピカ一、レシーブもセンターとしては決して悪くない。
初めて見た時は「こういうフォームにすれば、皆これだけのプレーを出来るように
なるんじゃなかろうか」と真剣に思ってしまったほどです。
180cmという身長はVリーガーとしては高い方ではありませんが、
200cmプレイヤーにも見劣りしないほど、その存在感は圧巻。
とにかく見所満載なプレイヤーです。

コート内では冷静かつポーカーフェイス、背中で魅せるタイプのプレイヤーですが、
ひとたびコートを離れると、かなーり愉快なお人柄(かつ酒豪)であることでも知られており、
雑誌等でのインタビュー記事は、あまりのユニークさに語り草になっているものもあるほど。
プレーはもちろんですが、苦労を表に出さないその明るいキャラクターもまた、
チーム内外を問わずファンが多い一因でしょう。

鶴田さんとの名バッテリーは足かけ10年を越え、いよいよ三十路コンビとなりました。
これほど長くプレーを続け、チームを牽引し続けてくれていることに心から感謝しつつも、
やっぱりまだまだ力を見せつけてほしいと願わずにはいられません。

チームへ、バレー界へ、そしてまだ見知らぬ人々へと

2006年4月29日

黒鷲企画 ―選手紹介①―

今更なんですけども、こんなことをひっそりと。
誰から書こうかと悩みましたが、まずはこのヒトから。

♯3 落合真理(キャプテン・レフト)
・1982年1月4日生(24歳)
・身長178cm(指高231cm)
・最高到達点301cm
・成徳学園高校→日立

ポニーテールが印象的な、スプリングスの誇る若き主将です。

昨年11回Vリーグでは、レギュラースタメン入りと同時に主将就任と初物づくし。
チームは6位に終わってしまいましたが、2年目の今年は重圧にも慣れて、
きっと活躍してくれるはず!と、シーズン前から期待していました。

はたして、サマーリーグでは若手を率いて決勝進出の原動力となり、
12回Vリーグでは序盤こそ振るいませんでしたが、スタメン復帰した10月佐賀大会東レ戦では
豹変ともいうべき大活躍(本当に素晴らしかった!)。
コート内でも不可欠な存在であることを見せつけ、以降レギュラーを外れることなく
チームを見事にまとめ、優勝決定戦へと導いてくれました。

身長はレフトプレイヤーとしてはあまり高くはありませんが、レシーブ力があり、
攻撃時には軟体動物並みの柔らかさを生かした高打点から、速いトスをシャープに
決めてくれます。またブロック力も高く、中でも移動攻撃のブロックはVリーグ屈指の腕前。
打って守れる、まさにオールラウンドプレイヤー。

「マリ選手が活躍した試合は必ず勝つ」(by neco)あらゆる意味でのキーパーソンであります。

ジュニア時代から華々しい経歴を持ちながらも、
その後は廃部(日立)→移籍→ケガ(→キャプテン?)と、かなり苦労されています。
いろんな苦しみを知っている人は、知らない人よりも強いはずではありますが、
背中にちょっぴり悲運が見え隠れする選手なので、久しぶりの全日本は良い機会。
のびのびとプレーして、そういうものを払拭してきてほしいな、なーんて思っています。

先日の日韓戦では久しぶりに肩のテーピングが取れて、
気のせいかスパイクのパワーが増したように感じました。
試合ごとにイクさんのテクニックが伝わりゆくのが分かります。
黒鷲旗でもまた、いろんなプレーを楽しみにしています。

そしてぜひ、優勝トロフィーをその手に掲げてください。