2004年5月26日

040526

 久々に松尾さんのお芝居を観に行った。
 日本総合悲劇協会(ニッソーヒ)「ドライブイン カリフォルニア」
 大阪公演平日、阿部さんも宮藤さんも出演していないにも限らず、
 二階席まで満席なのに、失礼ながら驚く...。
 
 前評判は、「ニッソーヒにしてはおとなしめ」だとかなんだとか、微妙な風向きだったけれど、
 この世界、この台詞、このマンガ...どこをとっても松尾エッセンスがみっちり詰まった作品だ。
 安っぽくなりすぎないポップ感、まぬけさも含めて実にカッコ良い。ほんとに好きだ。

 役者さんもプロきわまりない人がズラリ。
 秋山さん、片桐さんなどはもう、まるで住人かのように当たり前に存在している。
 特に片桐さんは、ココ近年の出演舞台はほとんど見ている(つもりだ)けれど
 松尾作品ほどに、その全てが生かされている芝居はないと思う。

 大人計画組では猫背さんと良々くんが驚くほどに上手くなっている。
 古参メンバー田村さん、村杉さんも言うに及ばず。久々の田村さんも良かったな。
 異色系新人としては、小池栄子さんと中村トオルさん。
 小池さん、あのメンツの中では善戦。
 清々しいまでの思い切りの良さを生かして、もう一歩自分の世界へと突き抜けてほしい。

 そして中村トオルさん。
 これが舞台2作目(1作目はあの「羅生門」らしい...)とは思えぬほどにドンピシャ。
 松尾さん演出もそれだけ決まっていたということもあるだろうけど
 声も立ち姿も...素でカッコ良いのね...いやマジで。
 カッコ良い存在感がありすぎるあまり、片桐さんとの夫婦としての絡みが弱くて
 役を演じるという点においては、初演の浅野さんの方が好みなのだけど
 あれだけカッコ良いと、まぁいいやと許せるほどに、存在価値高し。
 役者は見せてなんぼ、だし。

 小日向さん&田口さん兄弟は...正直、初演の方が好き。
 この二人が物語の色を薄めちゃったんじゃなかろうかなぁ。
 それが、あえてのことで、より普遍的に見せるという意図であればいいのだろうけど
 せっかくのニッソーヒだしなと、つい期待してしまう。

 小日向さんは、ご本人には何の関係もないのだけれども
 そのメガネ姿が、私の会社の支社長に似ていることに途中で気付いてしまい
 「あぁ、小日向さん(=支社長もどき)が、ステキな台詞を喋っている」
 「小日向さん(=支社長もどき)が、こんなことやあんなことをしている」
 といった具合に、少々集中できない思いを抱いてしまった事も一因かもしれない...。

 松尾さんに言及する前に、睡魔の波が押し寄せてきたので...。
 楽日観劇後に書くこととする。

 31日の松尾スズキサイン会には行くことに決めた。
 (そのために、もう1冊「これぞ日本の日本人」を買わねばならない)

コメントする